生命保険料控除証明書が届いたら何をする?すぐにわかる年末調整の方法、控除内容を解説

お金の知識
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています
※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

こんにちは!ファイナンシャルプランナー(CFP)認定者のソダマネです。

「生命保険料控除証明書が届いたけど、何に使うの?」

とお困りではありませんか?

毎年10月中旬くらいになると、生命保険会社から生命保険控除証明書が届きます。

初めて保険に入った方や、年末調整時に何となく会社に提出している方にとっては、何に使うのかよくわかりませんよね。

この記事では、生命保険料控除証明書の使い方を分かりやすく解説していきます。

生命保険料控除証明書とは?

生命保険料控除証明書とは、生命保険料控除の対象になる保険に加入しているときに、生命保険会社から送られてくる書類です。

生命保険料控除を利用する方は、年末調整や確定申告の際に必須アイテムとなります。

生命保険料控除証明書の使い方

生命保険料控除の制度の説明に入る前に、生命保険料控除証明書が郵送されてから、どのように年末調整に使われるのかをお伝えします。

多くの方は、生命保険料控除を受けるために、次のようなことをしています。

①生命保険料控除証明書をまとめておく

10月中旬から順次、保険会社から郵送されます。クリアファイルなどで1つにまとめておくと便利です。

もし、届かない場合は、保険会社に確認します。

②会社から年末調整の書類の提出が求められる

11月から12月に会社から年末調整の書類の提出が求められます。

その際に、「給与所得者の保険料控除申告書」を合わせて記入し、提出することになります。

ソダマネ
ソダマネ

ここで生命保険料控除証明書の出番です。

③生命保険控除証明書を保険の種類ごとに分ける

生命保険控除証明書を生命保険、介護医療保険、個人年金保険の3種類に分けます。

どの保険に分類されるかは、生命保険控除証明書に書いてあります。

④「給与所得者の保険料控除申告書」 を記入する

保険の種類ごとに、保険料の大きいものから、申告書の記載に沿って記入していきます。

国税庁のホームページに記入の仕方や記入例があるので、参考して記入していきます。

■ 給与所得者の保険料控除申告書の記入例

(引用)国税庁「手続名 給与所得者の保険料控除の申告」

⑤「給与所得者の保険料控除申告書」と生命保険料控除証明書を会社に提出する

記入した申告書と生命保険料控除証明書を会社に提出したら、生命保険料控除の申請は終わりです。

ぴよちゃん
ぴよちゃん

そうそう、年末調整のときに、こんな感じで書類を記入して会社に出してるよ!でも会社の指示に従って手続きしているだけで、生命保険料控除って、いまいちよくわからないんだよね。

ソダマネ
ソダマネ

生命保険料控除の中身についてよくわからなくても、会社が手続きをしてくれるので控除が受けられますもんね。でも、仕組みを知ればもっと効果的に節税できるかもしれませんよ。

生命保険料控除とは?

生命保険料控除とは、生命保険料を払っている人が受けられる所得控除のことです。

保険料や保険の加入時期によって控除される金額が違うので、他の所得控除に比べると、少しわかりにくくなっています。

所得控除を受けることができれば、税金の計算に使われる課税所得を減らすことができるので、支払う税金を少なくすることができます。

〈会社員の所得税と所得控除の関係〉
会社員の所得税は、基本的に課税所得に税率をかけることで計算されます。そのため、課税所得を減らせれば、納める税金を減らすことができます。
所得税=課税所得×税率ー控除額
では、課税所得はどのように計算されているのでしょうか。
課税所得=給与ー給与所得控除ー所得控除
所得控除は、課税所得から引くことができるものです。そのため、所得控除を増やすことができれば、課税所得が減るので、最終的な納税額を減らすことができるのです。
ソダマネ
ソダマネ

所得税と同じように、住民税も所得控除を受けることができます。

生命保険料控除の対象になる保険

生命保険料控除の対象になるのは、民間の保険で、次の3種類です。

 ・生命保険(例:定期保険、終身保険、収入保障保険、学資保険など)
 ・介護医療保険(例:医療保険、がん保険、介護保険など)
 ・個人年金保険(ただし、個人年金税制適格特約が付帯されているものに限る)

自分が加入している保険が控除の対象になるかは、生命保険料控除証明書を見て確認しましょう。

控除額

控除額は、保険の契約時期によって異なります。

平成24年(2012年)1月1日以降に締結した契約は新制度、平成23年(2011年)12月31日以前に締結した契約は旧制度が適用されます。

まずは、新制度の所得税と住民税の控除額を見ていきます。

新制度の控除額(2012年1月1日以降に契約)

新制度の控除額は、生命保険、介護医療保険、個人年金保険の3つに分類し、それぞれの支払保険料に応じて控除額を計算します。

〈所得税〉

上限:生命保険料控除4万円まで/介護保険料控除4万円まで/個人年金保険料控除4万円まで

→所得税は3つの保険を合わせて12万円まで控除できます。

〈住民税〉

上限:生命保険料控除2万8000円まで/介護保険料控除2万8000円 まで/個人年金保険料控除2万8000円まで

→住民税は3つの保険を合わせて7万円まで控除できます。

ぴよちゃん
ぴよちゃん

支払った保険料が全部控除される訳じゃないんだ~。

ソダマネ
ソダマネ

そうなんです。それに、たくさんの保険に入ってても、控除の上限があるので、あんまり控除できないんです。

旧制度の控除額(2011年12月31日以前に契約)

旧制度の控除額は、生命保険と個人年金保険の2つに分類し、それぞれの支払保険料に応じて計算します。

所得税〉

上限:生命保険料控除5万円まで/個人年金保険料控除5万円まで

→所得税は2つの保険を合わせて10万円まで控除できます。

ぴよちゃん
ぴよちゃん

旧制度のほうが各保険の控除額の上限が多いんだね!新制度は4万円なのに、旧制度は5万円だ!

ソダマネ
ソダマネ

そうですね。でも、新制度になってからは、介護医療保険控除の枠ができたので、制度全体での控除額は10万円から12万円に増えました。

〈住民税〉

上限:生命保険料控除3万5000円まで/個人年金保険料控除3万5000円まで

→住民税は2つの保険を合わせて7万円まで控除できます。

新契約と旧契約の両方がある場合の控除額

新契約と旧契約の保険を両方持っていることがあります。その場合は、両制度を適用させることができます。

つまり、旧契約のものは旧制度を使って計算し、新契約のものは新制度を使って計算し、それらを合計することができます。

ただし、各控除の上限は、所得税4万円まで、住民税2万8000円までです。

もしも、旧契約だけ使った方が控除額が大きければ、旧契約のみ適用することもできます(旧契約の各控除の上限は所得税5万円、住民税3万5000円で、両方の制度使った場合の控除額の上限よりも大きいため)。

制度全体では、所得税12万円、住民税7万円まで控除することができます。

ソダマネ
ソダマネ

旧契約と新契約の両方の保険を持っている方は、両制度を適用させる場合と、旧制度のみを適用させる場合で、有利な方(控除額の多い方)を選択することができます。

節税効果

生命保険料控除を利用した場合の節税効果を見ていきます。

控除額に適用される税率をかければ、概算の節税額が求められます。

ここでは、生命保険料控除を利用して、所得税で12万円、住民税で7万円の控除が受けられる場合で考えてみます。つまり、最大の控除額を受けられた場合です。

所得税と住民税を合わせた節税効果は、次の通りです。

年収300万円の場合:1万3,000円の節税効果(所得税6,000円、住民税7,000円)
年収500万円の場合:1万9,000円の節税効果(所得税12,000円、住民税7,000円)
年収700万円の場合:3万1,000円の節税効果(所得税24,000円、住民税7,000円)
【参考】税率
年収300万円の場合:所得税率5%、住民税所得割10%
年収500万円の場合:所得税率10%、住民税所得割10%
年収700万円の場合:所得税率20%、住民税所得割10%
ソダマネ
ソダマネ

生命保険料控除の節税効果は、そんなに大きくありませんね。そのため、数万円の節税のために、たくさんの生命保険に入るのはおすすめしません。

申請方法

会社員は基本的に年末調整で行う

会社員で確定申告の必要のない方は、年末調整で生命保険料控除の申請をするのが簡単です。

毎年11月~12月頃になると、会社から年末調整の書類の提出を求められると思います。

年末調整の際に、「給与所得者の保険料控除申告書」生命保険料控除証明書を合わせて提出します。

個人事業主やフリーランスは確定申告で行う

個人事業主やフリーランス、確定申告を行う必要のある会社員は、確定申告で生命保険料控除の申請をします。

確定申告でも、生命保険料控除証明書が必要になります。

まとめ

生命保険料控除証明書は、年末調整や確定申告で生命保険料控除を使うために必要な書類です。

生命保険料控除は、他の控除に比べると、控除額の計算がややこしいですが、多くの人が利用できる控除です。

生命保険料控除について理解を深めて、少しでも税金を抑えたいですね。

保険料控除には、他にも種類があります。社会保険料控除について知りたい方は、あわせてお読みください。

このサイトでは、お金に関わる不安を解決するためのヒントとなる記事を書いていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました